『現任者講習会、争奪戦なり。直ちに申し込むべし。』
申し込み開始直前、親切な先輩からの一通のメール。
とりあえず、そこから始まったよね。
公認心理師の現任者講習会。
頑張らないと、受講資格がもらえないとのこと。
ただ、受講料なんと7万円もする。マジか。
受けなきゃ、国家資格の受験資格すらもらえないんか。
非常勤かけ持ち、ワンオペ育児主婦、弱小臨床心理士の宮本は、お金が無い。
たぶん、宮本だけじゃない。
そもそも生産性のないニッチな仕事なんだ。
世の中の心理士、ワーキングプアって人ぜったい多いと思う。
7万円の支払いは、何とか免れたい。
どないしょって調べたら、どうやら、大学や大学院で「施行規則で定める科目を履修」した人は特例措置で、現任者講習会を受けなくても、公認心理士試験は受けられるらしい。
7万円あったら、家族でキャンプ2,3回は行けるやん。
っていうかその7万円、どこから出すん?冷や汗出てくるわ。
急いで大学から成績証明書取り寄せてんけどな。
よく考えたら、宮本らが臨床心理士になった頃って、まだ臨床心理学部、とか、日本にあんまし(全く?)無かったよね。
大学で心理臨床センター的な施設持ってる大学ってほぼ無かったよね。
先生のツテや、自分らで探して頼み込んで、申し込んで、すき屋くらいの時給でカウンセラーっぽいことさせてもらって、何とか「実務経験」にカウントしてもらって臨床心理士試験受けたよね。
当時まだ20代。
OLになった友達らが、海外旅行、ブランド、合コン、結婚…めっちゃキラキラしてて、大学院行って一生懸命生きとるはずなんやけど、宮本はいつも貧乏で、パンツにあいた穴見るたびにショボンとしたの思い出すわ。
養護施設の夜勤とか、懐かしいわ~っって思い出に浸ってる場合じゃない‼
じゃ~ん、どうだ!
おお!記憶より優が多い!
いや、大学の成績ですけどね、これ。院のやつは見るに堪えないんで割愛します。
…はい、ぜんぜんアウト!でした。
7万円は厳しいけど、臨床力に自信のない小心者の宮本。
「今受けとかな、仕事なくなるんちゃうか。」と不安に駆られ、即申し込んじゃったよね。
今年はキャンプ、行かれへんかなぁ、ショボン(´・ω・`)
現任者講習会にかかる費用
宮本の場合、こんな感じかな。
- 往復交通費 だいたい 8,700円(5日分)
- 現任者講習会テキスト 4,104円
- 現任者講習会受講料 70,000円
- 証明写真(デジカメの写真はダメ) 900円
- ファミサポ 800円×5日=4,000円
※ファミサポは、現任者講習会に託児がついていなかったため、やむなく利用しました。詳しくは以下の記事にて。
これに、成績証明書の発行費用、当日の昼食代、そんなこんなで9万円以上はかかりました。が。
現任者講習会で相席した先生は、医療領域の人だったんで
「出張扱いにしてもらえました。」ってお上品な微笑みを浮かべておられました。
宮本は「公認心理師?それうまいんか?」って言われちゃう職場なんで、お休みとって行ったわね。参加費した日の給料ないわね!
会場には、地方からスーツケース持参の参加者もチラホラ。
そういう参加者は、大学の先生とかで予算あるんかもしれへんけど、交通宿泊費自腹の人はえらい出費やで。
「今回(第1弾の現任者講習会)の受講者は約1万人です!(らしい)」
つまり、単純計算で7億円!!第1弾の講習会で動いたわけです。
4コマの授業(5日コースで)が1万円ちょっと、と考えると、よくある研修会の値段かなって思うけど、いやいやいや‼
あの講習会へ参加した同志たちよ!参加して元は取れたと思うのかい?
DVD流すだけ、あるいは、テキストの棒読み!
劣悪な会場の環境、内容の珍妙さ、講師の先生や、会場担当の先生も苦笑する中、
「おいら達が、ここを耐えて心理職の未来への道をつなぐんだ!」っていう聖人か、
「職場で資格取得を求められている。」っていう医療人や大学人か、
「いつかは国家資格保持者に心理の職は取って食われる。食べてくためには、時代の流れに食らいついていくしかない!」っていう宮本みたいな市井の平凡心理士か、
ともかく耐えるって空気が会場に充満してたよね。
「受験勉強代わりに受講しとく~」ってセレブ心理士の声もチラホラ聞くけど、悪いことは言わん。単位読み替えできるんなら、そのお金でキャンプ行っとけ!
「ウチら臨床心理士が頑張ったから、国家資格ができたんちゃうのん?!
頑張ったご褒美で、受験資格くらいタダでくれへんの?」
お空の隼雄先生に向かって、叫んだ心理士は多数いる模様。
「ほんまですなぁ」とお返事が来ました。
はい、先生。わかりました。素直に勉強します。これも運命です。
がんばりますっ!!
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