平成30年度現任者講習会、無事終了したよね。
今年度は、もう開催予定はないもよう。
ツイッターを見ると好意的な感想が多く、愚痴ばっかり言ってた宮本はちょっと恥ずかしかったり、なかったり。
現任者講習会受講者の人数について考えてみた
平成30年度、現任者講習会の受講者は5万人くらいだったらしいよね。
で、色んな資格をもつ人の中で、最も受験する人数が多いと見込まれる臨床心理士は今、3.5万人くらいいて、もちろん全員が現任者講習会を受講するわけじゃない。
ん?ってなって、ざくっとした計算を頭の中でしたんだけども。
10年前くらいに臨床心理士になった人から聞くと、少なくともその年代以降に臨床心理士になった人は、指定大学院出てたら、ほぼ単位読み替え可!受験資格あり!Dルート!って感じらしい。
10年前、臨床心理士の数はだいたい2万人。
臨床心理士のうち、現任者講習会が必要な人は、それより古い臨床心理士と単純に考えた場合、3.5万人-2万人=1.5万人。(ちょっと乱暴な計算。実際は、必要な人はもっと少ないはず。)
色々話を聞くと、Dルート(受験資格あり)でも現任者講習会受けたよーって人がチラホラ。
きっと、産業カウンセラーをはじめ、他の心理士資格持っている人もそこそこいるだろう。
今回、現任者講習会も公認心理師試験も受けない重鎮レベルの臨床心理士もチラホラ。
諸々のプラマイを考えたら、何らかの心理士資格を持ちながら、いわゆる、心理アセスメントして、心理面接して、みたいなベタな心理職人は、ゆるく見積もっても2万~3万人じゃないかって考えに行きついてしまったんだけども。
まじか。
初代公認心理師は、心理の専門家じゃない人がいっぱい…かもしれない?
親しくしてもらってる中学校の太田先生(仮名)。
教育相談やってて、教育相談やるために心理臨床系の学会入って、研究会に参加して、SVや教育分析も受けて、不登校や非行の生徒らが太田先生との出会いで元気になって、めっちゃ素晴らしい臨床家、尊敬してる。
太田先生、心理士の資格はないし、大学でも心理学は修めてない。
でも、太田先生は、心理職人確定。
かたや、この前、怖いツイート見たんだけども。
今、あるところで相談の仕事してまーす。3年目でーす。公認心理師って、5年間相談の仕事してたら受けられるらしいけど、心理とか勉強したことない自分でも、あと2年勤めたらいけますかね~?
みたいなやつ。この人は心理職人?
現任者Gルート、一応、定められた機関で5年間の実務経験ってなってるけど、相談・助言・情報提供のやり方や中身、誰も判定しない。否、できない。
公認心理師とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。
(1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
(2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
(3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
(4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供
厚生労働省HPより
(1)~(3)が、Gルートにおける実務経験。
で、心理学の技術をもって相談、ってところ。
それって何?どういう感じ?わからなくても、困った人が相談しに来て、話を聞いてる事実があれば、実務経験ってなるってことだ。
開業占い師。
相談乗って、説教たれて、証明書書いちゃえば、なんか実務経験になりそうだし。
逆に、その占い師が、臨床心理の勉強して研修を受けてて、めっちゃ臨床能力高くて占いが心理面接になってる可能性もある。
まあ、臨床心理士でも、いい職人も、そうじゃない人もいるけど。
宮本が臨床心理士の資格を取得したのは、移行措置、つまり、現任者が臨床心理士試験を受験できた時代。
当時の現任者は、臨床心理学的援助を地道にしてこられた先達で、心理職人で、安心感、信頼感めちゃあったけども。
今回もそうだといいね。
日本は、なんだかんだで肩書がものを言う社会。
ラッキーって言ってる人も、絶対いるはず。
向こう5年の移行措置期間は、「一応ライン作っとくから、それよりこっち側の人受験していいよー」って真摯に心理臨床活動に取り組んできた人を公認心理師として認めていこうっていう期間。
Gルートの現任者は玉石混合だろねって、みんな思ってるけど、下手したら数万人もの非心理屋が公認心理師を名乗る可能性があるんじゃなかってファンタジーでした。