公認心理師への道

現任者講習会と公認心理師試験のレポート

公認心理師 現任者講習会 18,19コマ目『心理支援①,②』まとめ

f:id:kougiinfo7:20180706120903j:plain

 

現任者講習会の授業のまとめも、これで終わり。

5日間コース18コマ目での通達。心理療法は一通り使えるように!

18コマ目は、現任者講習会テキスト、心理的アセスメントの部分を読み上げる形のDVD講習会ってことは、15コマと同じ。

内容は、心理支援、心理職ならではの技術、肝となる部分。

 

なのに。各心理療法の中身の講義は、ダイジェスト過ぎ、ぼやけ過ぎ。

「うん。これは、この領域を講習会でしましたって体が必要やったんやな。」

って、主催側の苦肉の策ってな雰囲気に一瞬憐憫の情が湧きそうになったよね。

いやいや。

1コマ、3,500円。これ元取れへんがなって、血走った目でテキストにひたすらマーカーを引いたよね。

でも、ノートにまとめ直して、やっぱり、これあかん~ってなった。

 

もう。公認心理師をどの方向へ持っていきたいのかわかんない。

フロイトやユングがね、エビデンスない、古典だ使えん、ってのはすでに耳タコだけど。

 

個人的に複雑な気分になったのは、テキストp.219の表3『多理論統合モデルにおける心理療法のシステム統合』Prochaska先生の著書からの引用。

多理論統合モデル、最近の潮流。

プロチェスカ先生は、米国心理学会の重鎮であり、米国癌学会の臨床研究賞を受賞した最初の心理学者。

参照 ⇒ James Prochaska | Department of Psychology

先生は、どうやったら、問題行動が減るか、健康行動が増えるか、そこを徹底的に追及してはる人で、癌の予防や、健康の維持増進について、膨大な研究をされている。

先生のようなスーパーマンならば、全ての心理療法をマスターできるかもしれない。

(先生は、400冊もの書籍に著者として携わってるらしい)

 

公認心理師もそうあるべきだって、その方が、国民のためになることは重々承知の助。

ブラックペアン見て、めっちゃ身につまされたもん。

1人の患者の手術のために、沢山の医療従事者が、話し合って、喧嘩して、練習して。

心をいじることも、それくらい盛大にやってほしい。

 

同志に聞くけど、心理療法これ、全部修得してる?修得できる?

宮本は、無理だよね。

患者さん、クライエントさんの立場だったら、無理って言ってほしくないよね、そりゃそうだ。

でも。学ぶところも、体制もないんよ。今の大学に、日本に。

かつ。一つの心理療法習熟するだけで、相当な訓練がいるやん?

今の心理職の多くは、時間も、お金も、体系的に学ぶ訓練の場も用意されてない。

臨床心理士の(たぶん)ほとんどが、自分のお金、休日返上でSV、研究会、学会、研修会に行って学んでる。

臨床心理士に限って言えば(他の心理士資格を持ってないんで。)、心理師としての職能は、臨床心理士個々の倫理観と正義感と物理的余裕に依存して保たれている。

 

宮本が知ってる臨床心理学系大学院には、EMDRできる先生も、行動療法を体系的に教えて訓練してる先生もいない。

 

国家資格化の波は、心理職に問題の解決・改善をグリグリ求めるってやつをたぶん含んでる。

当然なんだけど、したら、問題って何ですかー?って話になってくるけど。

たぶん、ここらへんで言われてる問題って、きっと不適応とか問題行動とか、そういうことを指してる。

 

確かに。

モチベーションの低い人に動機付け面接法やって、やる気が出てきたら、積極的にCBTとかやってもらうってシナリオ通りに進んだら、問題行動が減じる最短ルートなイメージは湧いてくるよね。

でも、精神分析はじめた人が、やる気になってきたから「今日からエクスポージャーねー」つって、「あれ?先生、僕たちの今までの時間は何だったんですか?」ってなりそう。

 

いずれにしても。

心理の技術って効果あるよ~、色んな病気の予防とか、更生とか、心のアレコレに効くんだよーって国上げて、教育体制本気で組んでほしい。

それこそ医者並みに、大学から院まで一貫した教育・訓練して、大学出たら各科(各心理療法の専門家チーム)を回って、実地訓練してってやったらいいと思う。

自分を棚に上げて言うけど、臨床心理士になる学生って、チョロい大学生活送ってる。
医者の友達の大学生活とは雲泥の差。それで、人の人生に関わるんだから、めちゃ怖い。

んじゃ、何がにエビデンス、科学的根拠ですかって言われたらね。

藤本先生(1993)によると、

科学と呼ばれるための3つの条件
①公共性:同じ事実が一人だけでなく、他人にも認められること。
②反復性:1回だけではなく、何回でも認められること。
③体系性:できれば数学の形をとるような論理的整合性が要求されること。

ワークショップ心理学

ワークショップ心理学

 

つったらね。

Rogers先生は、Q-sortで「変化アリ!」出してフィーバーしたんと違ったっけ?

Q-sort古いよねって今はなってるけど、形になったってことは、エビデンスがあったんだよ。

それで、アメリカが色めきたったし、日本人もパクっと食いついた。

 

ちなみに、現任者講習会で、Rogers先生ダメ!とは言われなかったものの、かつてのフィーバーぶりからすると、第三の潮流の扱いが低すぎた。

 

5日間コース19コマ目の授業内容

19コマ目は、心理的アセスメントの事例検討会。

  • 事例提供 3分
  • 個別検討 5分
  • 小グループ検討  12分
  • 全体共有 10分

今回は、ある家族の話を、3分割して、3つのステージに分けて検討。

取り上げられたケースは、

幼少期に両親が離婚し、継父にDVを受けながら育った女性が、二人の子どもを産むも夫と離婚し、子育てにいっぱいいっぱいになって、子どもを放置する。子どもたちは養護施設へ。やがて女性は再婚し、子どもを引き取るが、再婚相手もまた暴力をふるう人だった。中学生になった子どもの一人はひったくりで逮捕、もう一人は、継父から性虐待を受けていたことが発覚する。

どこかで聞いたことがある感じのエピソードがふんだんに盛り込まれた事例だったよね。

 

講習会で提示されたコメントは一般的な内容で、これもまた、深読みせずに素直に答えることが重要

『心理支援』で出てきた気になるキーワード

  • 力動論
  • エビデンス、適用、限界
  • 認知行動療法
  • 心理療法の起源
  • ヒューマニスティック・サイコロジー
  • 実存的心理療法
  • システム論的アプローチ
  • 森田療法
  • 統合的アプローチ
  • 多理論統合モデル
  • 予防、IOM
  • 予防の方程式
  • 児童相談所の機能(一時保護、児童福祉法、虐待の通告)
  • ジェノグラム
  • 基本的信頼感
  • 世代間連鎖、世代間関係の視点

5日間コース18,19コマ目の授業をnoteにアップしました

18コマは、DVD講習でノートはとらなかったので、個人的な教科書のまとめと、事例問題を合わせてアップしました。

宮本ノートの短所とちょっと役に立つ点は、以下の記事から読んでいただいて、

 公認心理師 現任者講習会 1コマ『公認心理師の職責』まとめ

もし、よかったら下のリンクからノートをご覧ください。

note.mu

現任者講習会のまとめは、これが最終回です。